Cloudflare Workflows に Saga ロールバックが登場——分散処理の信頼性を高める新機能
失敗時の補償処理を宣言的に記述できる仕組みとその設計思想
Cloudflare Workflows に「失敗を巻き戻す」仕組みが加わった クラウドネイティブな開発では、複数のステップにまたがる処理を確実に完了させることが大きな課題だ。ネットワーク障害、タイムアウト、外部 API のエラーなど、途中で失敗する可能性は無数にある。 分散トランザクションの古典的な難しさ 単一のデータベースであれば ACID トランザクションでロールバックできる。しかしマイクロサービスや Workers のような分散環境では、複数のシステムにまたがる操作を一括して「なかったこと」にする手段がない。 Saga パターンとは何か この問題に対する解の一つが「Saga パターン」だ。1987 年に提唱されたこのアーキテクチャは、長時間トランザクションを小さなステップに分割し、各ステップに対して「補償トランザクション(compensating transaction)」を定義する考え方である。ステップが失敗したとき、それ以前に成功したステップを逆順に打ち消すことで整合性を保つ。 なぜ今 Cloudflare Workflows なのか Cloudflare Workflows は Workers 上で永続的な多ステップ処理を構築するためのプリミティブだ。決済処理・在庫管理・メール送信といったビジネスロジックをステップとして並べ、一部が失敗した際に整合性を保てるかが実用性
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